司法試験合格者の声

司法試験合格者の声

法学部以外の学部出身  卒業後民間企業勤務を経てロースクール入学

法学の能力には様々なものがあります。学者に必要とされる能力と実務家に必要とされる能力などがあります。司法試験は法学の能力の中でも、「司法試験に合格する能力」があるかどうかを試す試験です。学者に必要とされる能力でも実務家に必要とされる能力でもありません。そのため、最も重要なことは過去問を研究して「司法試験に合格する能力」がどういうものかを知ることです。そして、自分の今の能力を分析し、「司法試験に合格する能力」に足りないところを埋めていく。単純ですが、私はこれが最善・最短の勉強方法だと思います。

私の考えでは、合格する最も単純な方法は「学校に毎日来ること」であると思います。

私の同期生について申し上げると、最後まで学校にいた人の最終合格率は京大と変わりません。最後まで学校にいた人の最終合格率は50パーセント以上です。1回目で合格した人は最後まで学校にいた人がほとんどです。択一試験はほぼ全員合格しています。

もちろん、学校に来ないで家で勉強して合格した人もいます。しかし、それでも合格できるのは家でもともと勉強する習慣のある人や、強靱な精神力を持った限られた人たちです。私のような凡人は通学時間がかかっても必ず学校に来るべきです。

もっとも、学校に誰も来ていないのに一人で黙々と勉強するのは辛いと思います。私は幸いにして多くの友人が学校に来ていたので彼らにとても助けられました。学校に来てくれる友達がいない人はすぐにでも友人を誘って試験本番まで毎日学校に来る協定を結びましょう。

司法試験は一部の天才しか合格しない試験ではありません。繰り返しになりますが、ロースクールに毎日来て勉強するという習慣をつけ、その勉強の方向性が間違っていなければ必ず合格すると思います。正しい勉強の方向性を身につけるための一番の方法は過去問の研究です。

努力は必ず報われます。辛くても苦しくても毎日机にかじりつけば絶対になんとかなります。

大学は法学部出身

私は、これまでの人生で、努力や何かを頑張るということをしたことがほとんどなく、やることなすことすべて適当にしていました。ロースクールに入学した時も、はじめはそのような感覚がまだ残っており、勉強も適当にしかしておらず、そのおかげで1年次の前期の成績は、ひどいものでした。学年で30位(GPA2.17)とかでした。

そこで、このままでは司法試験に100%合格できないという思いからいろいろな対策を考え始め、まずは自分をコントロールできるようにすることから始めました。

つまり、今までは勉強に飽きたらすぐ別のことをやったりしていたのですが、予定していた内容が終わるまでは死んでも勉強を続けるということや、勉強中は絶対テレビを見ないということ、また友達と(長時間)しゃべらないor遊ばない、学校へは必ず毎日行く、休むときは休む等です。

このように自分で自分をコントロールできるようになると、いつの間にか勉強の習慣がついたり、また強い精神力もつきます。

人間だれしも怠けたいという欲があると思います。しかし、そこをいかに律することができるかということが、初歩的なことではありますが、司法試験合格のために重要なポイントだと思います。

私は、全部完璧にできたとはいえませんが、勉強方法を決める際に、まずはゴールを明確に認識し、その上で今自分のすべき勉強は何かを分析して勉強していました。

つまり、早めに司法試験の過去問を解いてみて、それがどれほどの難易度かを見極めて、自分に足りない部分を分析して、足りない部分を埋めるにはどのようにすればいいかという視点で勉強するということです。

授業についても、司法試験を目標として、それに必要なことだけ勉強するというスタンスで受けていました。授業でやった内容や先生方の問題意識がわりと司法試験で問われていると判断したため、授業の予習復習は頑張ってやりました。授業であてられて答えられないのが嫌だからその場しのぎで勉強するだとか、授業でやれといわれたからやるなど主体性がないのとかは、ダメです。あくまで自分で考えて、自分で勉強するのが肝心です。

司法試験は、問題はとても難しいですが、合格するには適切な勉強、書き方をしておけばまず大丈夫な試験です。もっとも、司法試験は運の要素がものすごく強い試験であるのも事実です。これまで全然勉強できなかった人でも相性が良い問題が出れば受かりますし、できる人でも相性が悪い問題しか出なければ落ちます。こればかりはどうすることもできません。

ただ、ある程度運を自分に引き寄せることはできると思っています。それは、『最後まで決して諦めないこと』です。たとえ相性の悪い問題ばかりが出たとしても、途中であきらめず最後まで粘り強く考え抜き、書ききれば、きっと運を引き寄せることができます。「本当か?」お思いかもしれませんが、これはあながち嘘ではありません。私自身も司法試験受ける際には、最後まで絶対にあきらめないという断固たる決意をもって臨みました。

適切な勉強、適切な書き方、そして、最後まで決して諦めないという意志、この三点を尽くせば、きっと司法試験には合格できると考えています。

看護師として仕事をしながら大学に編入・卒業しロースクールに入学

私は4年前まで看護師として仕事をしていました。病院で勤務している時に、医療訴訟に関わる機会があり、それがきっかけで、医療訴訟を扱う弁護士になりたいと、考えるようになりました。当時の私は、法律について本当に何の知識もなく、弁護士になるためにはどうすればよいのか、という情報収集からのスタートでした。

当たり前のことですが、弁護士になるためには司法試験を受けなければならないこと、そして司法試験を受けるためにはロースクールを卒業しなければならないことを知りました。

当時、最終学歴が専門学校卒業であった私は、まず大学に編入、卒業し、適性試験に合格しなければロースクールを受験できない状況でしたので、看護師として勤務しながら、通信課程で大学の法学部を卒業しました。働きながらの勉強だったので、一夜漬けの丸暗記が多く、夜勤中に勉強し、仕事が終わると試験を受けに行き、終わると帰って寝るという生活でした。適性試験と法律の勉強は、時間を見つけて独学でしていました。

その結果、既修で入学できましたが、独学で法律の学習を始めて2年の私が、既修者コースの講義についていくのは難しく、今考えてみれば当然であるような「論文では条文指摘が不可欠」ということすら知らない状態でした。なんとかついていこうと毎日必死で勉強し、何とか修了できました。

司法試験を受験してみて思ったことの中で、是非お伝えしたいことは、以下の通りです。

まず、各科目の基本書はひとつで十分です。なぜなら、知識不足を自覚していた私でさえ、合格できるのですから、定評のある基本書一つと授業さえ、まじめに取り組んでいれば、試験合格には十分な知識が得られると思うからです。このことから、手を広げて新しい基本書が出たから買おうか迷うという話はよく聞きますが、私は、試験勉強のために買うことは不要だと考えます。試験勉強ではなく、個人的に読みたいな、と思って買うのであればいいと思います。

つぎに、司法試験の過去問の検討は、極めて重要です。ただし、過去問の検討の際、出題の趣旨はもちろん、ヒアリングや採点実感も、よく読んでください。この出題の趣旨には、出題者が、本問で書いてほしい内容を、提示してくれています。この出題の趣旨を読むと、とても高いレベルを求められていると感じると思います。もちろん書ける人も中にはいるとは思いますが、ほとんどの受験生は、試験本番のプレッシャーの中で、そこまでのレベルの答案を書けません。今年の出題の趣旨を読みましたが、求められているレベルに、至っていませんでした。採点実感やヒアリングは、どの程度のレベルの答案を書けば、十分合格答案になるのかのイメージを持つために利用すればよいと思います。

また、合否の分かれ目は、試験当日に、頭をクリアに、パニックにならずに、落ち着いて、普段通りに問題に臨めるかにかかっていると思います。自分の体調と頭がベストの状態で、本試験の試験時間中を過ごすことに、努めるべきです。

最後に、法律とは全く違う分野出身で、結婚していて、子どもも2人いて、勉強時間が短く、知識不足が明らかな私でさえ、ロースクールに入ってから3年間の勉強で一回目の3000番台から、二 回目には500番以内で合格できたのですから、皆さんもあきらめない限り、絶対に合格できます。

自信を持って頑張ってください。